〔新常用漢字〕

●今日の朝日新聞の報道によれば、現在、通用している常用漢字を改める試案がまとまったという。文化審議会は、2010年2月に文科相に答申し、その年の秋に内閣告示される予定とのこと。昭和56年(1981)10月告示の常用漢字に191字を追加し、5字を削除し、2131字になるという。文化丁は、3月にホームページに公開して、広く国民の意見を募るとのこと。その結果を検討して、内閣告示という段取りのようである。

●今度の試案では、「遡・遜・謎」などは、2点しんにゅう の字体を採用するらしい。「箸・餅」などの字体もブツギをかもしそうである。ま、大いに議論して告示してもらいたい。

●私としては、『仮名草子集成』(東京堂出版)や『浅井了意全集』(岩田書院)に関与しているので、来年以後の本文作成に、どれくらい影響があるか、注意する必要がある。

●国語辞典などを出している出版社は、大変だと思う。私の経験では、この新しい常用漢字を取り入れた辞典を、内閣告示後、出来るだけ早く発売したいところである。勇み足は困るし、発売が出遅れても成績に影響する。情報収集は欠かせない。担当者は大変だと思う。