こがらしや・・・

●こがらしや 頬腫(ほおばれ)痛む 人の顔   芭蕉
冷たい木枯らしが吹き荒んでいる中に、おたふく風邪にかかっている人を見たが、その人の顔は膨れ上がって、実に痛々しい。

●木枯らしは秋の終りから冬の初めにかけて吹く、強くて冷たい風である。木々の葉をも枯れさせてしまう寒い風。そんな中に、耳下腺炎、おたふく風邪にかかって苦しそうな人を見たのであろう。

●昨夜は、風が強く、朝起きて外へ出たら、玄関先から、前の道の方まで枯れ葉が散らばり、吹き溜まっていた。過日の大量の落ち葉で、殆どの木々の葉は落ちたが、昨夜の強い風で、残っていた葉が落ちたのであろう。早速、掃きはじめたら、出勤であろうか、ご婦人の方から、御苦労さまです、感謝しています、と声をかけられた。顔を上げて頭を下げて微笑んだ、が、先方はマスクで顔が見えない。

●もしや、おたふく風邪? そんな事はあるまい。風邪の予防であろう。私も、昨日斎藤内科で予防注射をしてもらった。

●それにしても、木枯らしの吹く時期もずれているようである。芭蕉が深川の庵から眺めた、上野の杜の桜も咲く時期がずれてきたように思う。地球温暖化現象ではないかと思っている。

花の雲 鐘は上野か 浅草か   芭蕉

■■木枯らしに枯れ果てた中の、我が家の小さな花たち