遊印(ゆういん)

篆刻家・冨樫省艸(とがし・せいそう)氏に出会って、私の生き方にも、少なからず影響を受けた。遊印とは、自分の好きな言葉などを印に刻することで、そこには、自然にその人の好みや性格、生き方などがあらわれる。

●私は、冨樫氏と交流を深め、蔵書印を3本ほどお願いした後、印影の範囲を広げていった。現在、この種の篆刻印を、冨樫氏刻を中心に、約400本所蔵している。丸善に特注したケースに入れてある。「深沢は貧乏学者だから、お金は気持ちだけでイイよ」という冨樫氏の好意の賜物である。心から感謝している。

■1つ紹介する。

●35ミリ×35ミリ、陰刻、「好書に至らば銭を論せず」。古書を求める研究者の理想とするところである。現実は、なかなか、そうもゆかず、歯がゆい思いをしてきた。


●所蔵遊印の内、100本は公開している→http://www.ksskbg.com/jpg/yuin/yuin.html