時間・距離・速度…見つめ直す「単位展」

●今、六本木で、面白い展覧会が行われている。
時・・・5月31日まで。火曜休館(5月5日は開館)。
場所・・東京ミッドタウン(六本木)庭園にある「2121デザインサイト
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時間・距離・速度…見つめ直す「単位展」 六本木
2015年3月21日03時00分

ボールペンのインクの量をはかったデザイン。手前の楕円(だえん)はボールペン1本すべてのインクを使い描いた=港区赤坂9丁目
 時間や距離、速度など、ふだん何げなく使っている「単位」に注目し、単位の生まれた社会風土や伝統まで見つめ直す企画展が、東京ミッドタウン(六本木)庭園にある「2121デザインサイト」で開かれている。

 「単位展―あれくらい それくらい どれくらい?」。デザイナーと建築家、研究者がチームを組み、「はかる」ことをどう表現するかを議論し、調査した。ボールペン1本にどのくらいインクが入っているかを示すのに、インクを使い果たすまでボールペンで紙を塗りつぶしたり、1ポンドの重さを成人が1日に食べるパンの原料の大麦で示したりするほか、1秒がどのぐらいの時間かを感じるため、1秒分の動作や自然の移り変わりを映像で見るコーナーもある。

 5月31日まで。火曜休館(5月5日は開館)。一般千円、大学生800円、中高生500円、小学生以下無料。デザイナーによるツアーや、ワークショップ、トークもある。詳しくは03・3475・2121。
朝日新聞 デジタル より
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●私は、学生時代から、「時間」について、折々、考えて生きてきた。1秒、1分、1日、1年、これは、人間の「生きる」ということと、どんな関係にあるのだろうか。絶対的な時間に対して、相対的な時間は、人それぞれによって異なる。それならば、ここに工夫の仕様があるのではないか。速度にしても、大変な変化がある。
●島原の松平文庫の調査でも、朝、羽田を発てば、11時には図書館に入れる時代になった。東北大学の所蔵本の調査が、以前は1泊だったが、今は、日帰りが可能である。天理図書館の調査は、東京を深夜に出るブルーとレインだったが、今は新幹線である。だから、私は、先学よりも多くの調査を重ねる義務がある。そんな風に考えて、実行してきた。
●今度の企画展を知って、1本のボールペンで、これだけ描けるのか、と感心もし、この制作者の意図に敬意を表したいと思った。
■ボールペン1本すべてのインクを使い描いた