『叢 草双紙の翻刻と研究』 第36号 刊行

東京学芸大学の『叢 草双紙の翻刻と研究』 第36号が発行された。内容は次の通り。
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『叢 草双紙の翻刻と研究 第36号』
                東京学芸大学近世文学研究「叢」の会

                東京学芸大学・・・・・・人文社会学
                日本語日本文学研究講座・・・黒石陽子
                平成27年2月発行,B5判,224頁

  目 次

韓国国立中央図書館所蔵『〔わにふか〕』について … 黒石 陽子 

黒本・青本『遠眼鏡茂右衛門』について …………… 杉本 紀子  

黒本『敵討錦女帯』について ………………………… 細谷 敦仁  

黒本『〔かまた〕』について …………………………… 佐藤 智子 

黄表紙新田義貞一代記』について(中) ………… 三好修一郎 

合巻『忍弾仇汐汲』について その一 ……………… 檜山 裕子 

『花咲爺誉魁』について  ……………………… 内ケ崎 有里子 
 
合巻『名/将 大江山入』について その一 ……… 加藤 康子 

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小池正種胤先生を偲ぶ …………………………………… 
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小池正種胤先生を偲ぶ
平成二十六年一月二十六日、東京学芸大学名誉教授小池正胤先生が逝去されました。
 「叢 草双紙の翻刻と研究」は昭和五十四年に創刊された「叢 近世文学演習ノート」を出発点とし、創刊号から十六号まで小池先生の甚大なるご指導の下に継続してきたものです。
 研究を始めたばかりの若者たちに小池先生がどのようなご指導をされて来られたのか、そのことを記録として止めることは、今後の研究と教育の発展の上にも極めて重要であると考えます。そこで創刊号から十六号までの執筆者が当時の思い出を記し、それらの活動と歳月の意味を述べました。
 先生のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
                              叢の会 一同
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●この後に、小池先生の御指導を頂いた研究者が、それぞれの立場から、先生への思いを述べておられる。学問の継承とは、こういうことなのか、そう痛感する。これだけの後継者を導き、育てられた小池先生に対し、深く敬意を捧げる。
●私が、学芸大学の近世文学の研究成果に出会ったのは、近世文学会の大会会場の書籍売り場であった。仮名草子専攻の私にとって、近世後期の草双紙は、余り関係は無い。しかし、「翻刻と研究」というタイトルに興味を持った。購入を申し込み、1号1号拝見すると、大変参考になる。その後、寄贈して頂くようになった。毎号毎号、教えられることが多い。しかし、研究の継続には、経済的にも苦しいことがあった。ある号では、送料をカンパして欲しいと連絡された。
●そのような難関を乗り越えて、今年、第36号になったのである。小池先生の学問は、確実に堆積され、継承されて、2006年には、『草双紙事典』(東京堂出版)として実を結んだ。

 改めて、小池先生の御学恩に感謝し、御冥福をお祈り申し上げます。

■『叢 草双紙の翻刻と研究』

■『草双紙事典』(2006年8月10日、東京堂出版発行)