芯の折れないシャープペン

●今日の朝日新聞、夕刊に、入試本番に備える筆記具、芯の折れないシャープペンを紹介している。
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 いよいよ受験シーズンがやって来た!
 本番当日、問題を解いている最中に勢いあまって、「ポキッ」。シャープペンの芯が折れることがあるかもしれない。気持ちが集中できずに焦り、なんとなく不吉――。こんな状況を防いでくれるシャープペンが誕生した。

 文具メーカーの「ゼブラ」(東京都新宿区)が昨年11月に全国発売した「デルガード」。中高生の9割が、毎日勉強で使う筆記具とされるシャープペンで、話題沸騰中だ。
 「シャープペンの芯は折れるもの」。それが当たり前だと誰もが思ってきた。気を取り直して親指でカチャ、カチャと芯を押し出して書き進むしかなかった。ところがゼブラは、多くの人が潜在的に抱えていた「芯折れ」のイライラを解消しようと向き合った。デルガードは、たてに斜めにと、あらゆる角度から強い筆圧がかかっても、芯が折れないことが最大の売り。ペン内部で芯が詰まって出なくなることも解決した。
 デルガードを中心となってつくり上げた、ゼブラ研究開発部の月岡之博(ゆきひろ)さん(43)と小野陽祐(ようすけ)さん(29)を本社に訪ねた。
 芯が折れないしくみは、ペン先端の金属部品の動きにあった。紙面に対して垂直に強い筆圧が加わると、ペン軸に内蔵されたばねが芯を上方向に逃して、折れを防ぐ。一方、斜めに強い筆圧が加わると、金属部品が滑り出てきて、芯を包み込んでくれる。まさにその名の通り、「デルガード」だ。
 金属部品とばねを組み合わせて可動式にしたのが特長だが、完成までには何度も試作を重ねた。「書くたびにガタガタと不安定になって書き味を損ねてはならない。あくまで芯が折れそうになった時に動くように調整した」と技術担当の月岡さん。漢字には一つの字に、はらいや止め、点などがあるため、筆感を考えながら、金属部品の動きのスムーズさを追求したという。
 芯棒がなくなると、次々に供給されるのがシャープペンの原理だ。その際、ペン内部で芯棒がずれずにまっすぐに供給されないと「詰まり」の原因になり、芯も折れやすかった。新たにプラスチック製の小さな筒を組み込んで安定させることで、ずれないようにした。外だけでなく、内部からも芯折れを防ぐ工夫だ。
 工場での量産直前にも、こだわりは続いた。「芯折れだけでなく、すべての不満を解消したい」(月岡さん)と、当初計画していなかった小さなリングをペン軸に通すことにしたのだ。シャープペンで筆記中に起こりやすい、金属が内部でこすれるような作動音を軽減するためにわざわざ追加した。月岡さんは「最後の味付けで大きな強みになった。思い入れもひとしおです」と振り返る。
 少子化が進むなか、シャープペン市場は販売本数こそ減るが、メーカー各社は従来品よりも価格が高い高機能ペンを相次いで送り出し、販売金額は伸びる傾向にある。着想から5年。「シャーボ」や「マッキー」などの定番商品を持つゼブラは、弱点だった中高生にもアピールできるシャープペンをようやく手に入れた。
 デルガードのうたい文句は「もう、折れない」。企画担当の小野さんは「『折れにくい』のではなくて、『折れない』と打ち出せた。3回ノックして出した芯を、力をかけてわざと折ろうとしても折れません」と胸を張る。
 3月までの発売5カ月で200万本が販売目標だが、売れ行きはは予想以上だ。中高生ばかりか、大人が買い求めていくこともあり、品薄の販売店が出ているほど。「SNSやツイッターなどネットでの反響が大きい」(小野さん)ことも背景だ。動画サイト「ユーチューブ」への投稿で人気を集めるユーチューバーと呼ばれる人たちが商品を取り上げて、「ほんと折れないじゃん」「すごい!」などの反応がネット上に飛び交う。「デルガードを買ったから勉強を頑張ろう」という学生の声も聞こえてくるようになった。
 小野さんは、「目標に対して頑張っている皆さんの力を最大限出してほしい。力を出してもらうためにデルガードが少しでも役立ってくれれば」と受験生らにエールを送る。ゼブラはデルガードを定番として育て、今後もラインナップを増やすなど充実させていく考えだ。
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●この、ゼブラのデルガード、私も早速購入して使ってるが、素晴らしい。受験生には大きなプレゼントである。頑張って下さい。
朝日新聞、夕刊