祝す 秋の叙勲

●今年も、人生をかけて、社会に貢献した人々に、旭日大授章をはじめ、各章が与えられた。受賞者は4000余人である。本当に、その生き方に対して敬意を表する。
●秋の叙勲に合わせたのではないかと思うようなタイミングで、教え子の小林さんから、プレゼントを頂いた。大した事を教えたのでもないのに、いつまでも、忘れずに、気にかけてくれる。私にとっては、叙勲局からのプレゼントよりも嬉しい。
●小林さんは、昭和女子大学の国文科で、私の『井関隆子日記』の講読を履修してくれた教え子である。この作品が、近世の日記文学として全く認められていない頃のことである。私の意見を認めて、講義・講読科目に採用して下さった、教務委員や学科長の先生の見識にも感謝しているが、履修要綱を見て履修してくれた学生にも感謝している。
●その後、この作品は、大学センター試験明治大学京都大学入試にも出題され、諸方の大学でも卒論に選択されるようになった。昭和女子大の学生には、厳しい選択と課題を迫ったが、今も、このような教え子の振る舞いに接すると、私の判断は誤っていなかったことを確認して、感謝の思いがこみ上げてくる。
●また、小林さんは、マンドリンギタークラブに所属していて、その演奏は見事なものである。卒業後も後輩の指導のために、時々来学された。国文の尾崎先生が顧問をしていたこともあって、活動は活発だった。
■素晴らしい文庫