私の海外旅行・1
●私は、国内旅行は、仮名草子の諸本調査のため、全国を歩いているが、外国は少ない。昭和64年(1989)に、研究仲間の4人とグアムへ行ったのが最初で、初めて飛行機に乗った。その後、何回か行ったが、ギリシャのパルテノン神殿の大理石の柱に直接触れたのは、実に感動的だった。文化人類学の石田英一郎先生の講義を聴いて憧れていたからである。何回行ったのか、手帳を見ると、8回である。
1、グアム。昭和64年(1989)7月30日〜8月4日。森田氏の発案で、これには今も感謝している。梶木氏と同室。この時、空から海の波を初めて見た。青海波の文様がわかった。
●初めての海外旅行で、私、今度外国旅行します、と自慢したら、中山氏から、グアムなんて、日本の庭ですよ、と笑われた。ホテルは巨人の利用するフジタホテル。経費節約のため、スーパーで食料品を購入し食事をしたが、やはり日本人ゆえ米が食いたい、と誰かが言い出して、レストランへ。注文は私に任せるとの事ゆえ、ジャンボのビフテキを頼んだ。本当に大きい、隣席のアメリカ人も、オオ、ジャンボ! と言っていた。大きいけれど、軽い肉で、美味しかった。
2、インドネシア、バリ島。平成3年(1991)7月31日〜8月5日。森田・白川・梶木・野澤の諸氏と。これは、「豪華・・・」といツアーで、ホテルもよかった。宗教の複雑なことを梶木氏に教えてもらった。ここで驚いたのは、バナナの美味さ。それまで、私の食べていたのは、バナナではなかった。このことは、佐藤彰先生も書いておられた。大学院生を1日頼んで案内してもらったが、優秀なガイドをしてくれた。ボロブドール遺跡には感激したが、なにしろ40度を越す暑さである。小学生は、軒下の長い腰掛に座って時間を過ごしていた。日本ならば、ゲームや勉強をしているだろう。
3、ギリシャ。平成5年(1993)8月22日〜8月29日。森田・平林・白川・梶木・野澤の諸氏と。アクロポリス、コリントス、オリンピア、デルフィ、アルコバ、アテネ、エーゲ海クルーズ、スニオン・・・。とにかく、古代ギリシャの文明に触れて感激した。「SUNION DER POSEIDON−TEMPEL BC.500〜440.1993.8.28.(A.F)」スニオン岬で拾った大理石には、このように刻されている。パルテノン神殿の大理石の柱には、四角い穴が彫られ、木の栓で接続されていた。
4、中国。平成6年(1994)9月5日〜9月16日。昭和女子大学の人見先生以下、77名と。私は、国文科の大西先生と同室にしてもらい、南さん、関さんとともに、本当に楽しい旅にしてもらった。
●上海交通大学、予園、黄浦公園、上海師範大学、復旦大学、玉仏寺、浙江大学、西湖、霊隠寺、華清池、兵馬俑、秦の始皇帝陵、半坡遺跡、大雁塔、青龍寺、興慶宮公園、陝西歴史博物館、碑林、鐘楼、鼓楼、城壁西城門、龍門石窟、白馬寺、洛陽博物館、唐三彩、天安門広場、故宮、明の十三陵、万里の長城、天壇公園、・・・。
●とにかく、碑林ひとつでも、中国文化の偉大さを十分に感じられるものである。私としては、西玲印社の本社や栄宝斎に行けたことも、憧れの所だったので、大変満足な旅であった。
■パルテノン神殿
ニコンをぶら下げて
■アクロポリスで写真を買う
■スニオン岬から持ち帰った大理石
■浙江大学の校是
■その年の年賀状
■老舗 栄宝斎
■栄宝斎で文房具を買い込む