江戸の往来物 小泉吉永氏の研究

●今日の日本経済新聞に、小泉吉永氏の「江戸期の教材 庶民の鏡」が掲載された。小泉氏は28年前、神田神保町古書店で、1冊の『庭訓往来(ていきんおうらい)』に出合ったのが、往来物研究のきっかけだったという。以来、往来物の収集と研究に打ち込む。収集した往来物は8000冊以上だという。1つのジャンルでこれだけの原本を所蔵するということは、大変なことである。2001年には、これらの資料を使用して『往来物解題辞典』(全2冊、大空社発行、45000円)を刊行されている。現在、往来物研究の第一人者である。
●私が、小泉氏とお会いしたのは、2006年7月1日、江戸東京博物館での「江戸の女性史フラム(東京)」であった。この時、小泉氏の講演を拝聴して、大変感激した。仮名草子は、啓蒙期ゆえに、教訓的色彩が強い。そういう意味でも、小泉氏の研究される往来物の世界に興味をもつ。今日は、いい記事に出会えた。
日本経済新聞 1月24日