第2外国語 の現状

●今日の朝日新聞によると、大学での第2外国語の、学生の選択傾向に変化があるという。私の大学時代には、第1外国語は英語であるが、第2はフランス語かドイツ語だった。理系はドイツ語、文学はフランス語という傾向が強かった。ところが、京都大学では、ドイツ語が2010年頃から中国語に抜かれたという。多くの大学での第2は中国語がトップになったらしい。
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日中関係悪化、履修者が減少
 10年度に500人台に戻ったが、13年度は400人台。村上学部長は日中関係の悪化が原因だとみており、「中国語の履修者数は政治・経済情勢に影響を受けやすい。離れた学生はスペイン語に流れている」。13年度にスペイン語を学んだ1年生は前年度比4割増の342人で、ドイツ語やフランス語を上回った。
 京大でも12年度に中国語の履修者が減りドイツ語に抜き返された一方、スペイン語は右肩上がり。13年度に履修した1年生は10年前の3・7倍にふくらんだ。
 京大の西山教授は言う。「学生はそのときの気分や実利面で第二外国語を選ぶ傾向が強くなったが、多様な文化や人びとと接する窓口として第二外国語を学ぶのだと考えてはどうか」
 (河村克兵) 朝日新聞 より
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●平成7年(1995)頃、第2外国語の選択に関して、学生から個人的に相談されたことがある。その時、これからの社会状勢を考えると、中国語が魅力的だ、とアドバイスしたことがある。京都大学では、2010年に、ドイツ語よりも中国語の履修者の方が多くなったという。
●私は、第2はフランス語だったが、英語もフランス語も、本などを読む時は何とかなるが、会話となるとまるでダメである。ある時、上智大学の大学院生2人と私と松本君で浅草に遊びに行った。アメリカ人の女性の院生は、大学教授ともあろう者が英語が話せないのを不思議に思っていた。江戸文学と近代文学の違いについて質問され、松本君の通訳で何とかしのいだ。
●昭和48年に、西ドイツの、日本文学研究者、エッケハルト・マイ博士から『浅井了意の東海道名所記』を頂いた。先年刊行した『可笑記評判』を寄贈した、その返礼であった。この本は、日本には国会図書館以外に所在が知られていなかった。私は都立中央図書館に寄贈して多くの人に読んでもらえるようにした。この労作をより多くの研究者に知らせたいと思ったのである。
●昭和59年6月発行の『文学研究』第59号に「仮名草子研究の現状――付、エッケハルト・マイ博士著『浅井了意の東海道名所記』の紹介――」を掲載した。A4判・318頁、当然ながら全文ドイツ語。私はドイツ語はわからない。独和辞書を購入して、ひまひまに翻訳を進めた。文法も知らない素人の所業。幸い、書名や人名は漢字も使用されているので、それに見当をつけて試訳した。目次を掲げ、序文と結語を訳して紹介した。雑誌を御覧になった田中伸先生が、大変参考になった。是非、全文を訳して欲しいと返事を下さった。私にとっては、とんでもないことである。
■『文学研究』第59号 の部分