篆刻家 冨樫省艸氏の遺言

●今日は、書斎の整理をした。昨日、原稿を書いていたら、ノートが必要になった。いくら探しても出てこない。80冊以上のゆえ、どこかに消えるはずはない。思い切って、書斎を根本的に整理することにした。執筆中のテーマを優先して、並べ替えた。屋根裏の物置の資料も整理した。
●外国旅行の写真や図録・観光ガイドなども乱雑になっていて、大変である。教え子からの手紙や結婚式の写真なども出てくる。そんな中から、酒田出身の篆刻家・冨樫省艸氏から頂いた手紙もドサリと出てきた。冨樫さんとは、本当に親しくさせて頂き、多くの篆刻作品を頂いた。手紙を見ていると、印影のみの段階で、刻印を頂いていないものも多い。それらを見ていると、今は亡き冨樫さんの遺言のように思われて、私を厳しく戒めていて下さったのだと分かる。私は、如儡子・斎藤親盛と同じ、山形・酒田の篆刻家に導かれてきたと、今も感謝している。
篆刻家 冨樫省艸氏の作品
 不知老之将至

■地不長無名之草

■不可乗喜而軽諾

■先従隗始

■禍棗災梨

■直言而無諱

■処世若大夢