戸田氏栄の父殺害事件

●『井関隆子日記』の天保11年2月21日の条は記述の量が多い。400字詰原稿用紙にして約20枚である。隆子は、興に乗ったのであろう。おそらく、これは2、3日間の記録だろうと推測される。当時、江戸に発生した様々な事件について紹介している。冤罪・騙り・恨みなどなど・・・。清水家の家臣に変装した人物が、家来を連れて、江戸城の御納戸へ表れて、月々の賄料を受け取る。納戸組頭の佐久間孟雅は、まんまとだまされて、大金を渡してしまう。実に巧妙なカタリである。現在も、振り込め詐欺で多くの人がだまされているが、人間、いつの世も変わらないなー、と思う。

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今の戸田ノ氏栄はここの家刀自の兄人なり。御遠侍に仕うまつる人の中より選ばれて、聖堂にまうづれば才などもあンなるべし。一とせ、かの家にゆゆしき事ありき。・・・
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●このように書きはじめて、井関家の当主親経の妻の実家の事件について詳細に記している。実は、この戸田氏栄の父が、中里某によって殺害された事件に関して、「歴史REAL WEB」2013年2月1日の「第13回 戸田主膳殺害事件の真相」で詳細な検討がなされている。昨夜、初めて読んで、教えられる点が多かった。私は、この日記に注を付けた時、固有名詞に限定して、『広辞苑』に出ている程度の事項には注を付けない、という方針を立てた。しかし、今、当時の注に関するメモを見ると、未詳の故に付けられなかった項目が実に多い。このようにして、少しずつではあるが、歴史上の事実の真相が解明されてゆくのであろう。
★詳細 → http://blog.livedoor.jp/rekishireal/archives/23583263.html

■歴史REAL WEB

■第13回 戸田主膳殺害事件の真相

■『井関隆子日記』天保11年2月21日の条