奈良絵本の女流作者

●今朝、嬉しいメールが届いた。ヤギケンウェブサイトの八木健吉氏からである。

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 今朝の 日本経済新聞の美の美欄に奈良絵本が紹介されており、興味をひく記事がありました。
 その中で居初(いそめ)つなという女性が紹介されておりました。琵琶湖畔の堅田に、居初家という中世の豪族(たぶん湖族)の庭園があり、観光スポットになっています。いずれ見に行こうと思っている所でした。
 日経新聞の記事では、女歌仙という絵巻が男が書いたと思われていたが2008年になって女性の居初つなが書いた事が判明して驚いたと、慶応義塾大学の石川透教授が語る、と出ています。
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●八木氏は、日本経済新聞の、画像も添付して下さったが、早速、近所のコンビニへ行って、日経を買って来た。日経は経済新聞であるが、文化欄も充実している。今回の特集は「奈良絵本・絵巻の世界 上・下」である。この分野では、慶応大学の石川透氏の研究が目覚しい成果をあげている。奈良絵本は伝本も少なく、美術品としても珍重されているだけに、研究は大変である。ただ、この記事の見出しにもあるが、最近のデジタル画像の作製・公開が研究に役立っている。
●八木氏も指摘されているが、『女歌仙絵巻』の作者は、男性の手になるものと思われていたが、実は、居初つなという女性だったことが判明したという。今回の日経の記事では、「朝倉重賢」の奥書を持つ『文正草子』も興味深かった。
●私は、仮名草子の研究を長年続けてきたが、中世末の御伽草子との関係は重要な研究主題で、その意味でも、奈良絵本には、もっと注意しなければならないと思っている。この度の、八木氏のメールに感謝する。
日本経済新聞 2月10日