電子書籍 没入の読書

●今日の朝日新聞の「電子書籍新世紀 VOL.3」で、電子書籍の読書専用端末を取り上げている。電子書籍を読むには、①スマートフォンタブレットなどの「汎用端末」と、②ソニーのリーダーなどの「読書専用端末」とがある。通話やメールなどの機能を備えた①の方が便利のように思われるが、アメリカでは、2010年頃から②の専用端末が爆発的に普及したという。

●専用端末が普及している理由は、画面が見やすく、電子ペーパーを使用していて、紙の本と同様な見ばえで、目にやさしい。消費電力が低く、1度の充電で1〜2ヶ月連続使用できる。また、①では「ビューワー」というソフトをインストールする準備が必要であるが、②には、既に組み込まれている。その点では手軽である。

●読書の醍醐味は、作品の世界に没頭して、現実の世界を忘れて楽しむことにある。何でも出来る汎用端末では、気が散って読書に没入できない。『戦争と平和』『罪と罰』『ジャンクリストフ』の世界に没入して、初めて読書の醍醐味は味わえる。私は、電子書籍は、最初から専用端末の方が宜しいと言っていた。電子書籍も、ライトノベルから、本格作品へ移って行くようだ。

朝日新聞 9月21日