拓本 ―齋藤筑後守記念碑―

●昨夜、昭和女子大学の承春先先生からお電話を頂いた。この夏休み、酒田の上日枝神社へ行きませんか、という、私の問合せに対する御返事である。実は、過日、山形の斎藤氏からの連絡で、酒田の記念碑の拓本を採りに行きますか、とたずねられた。それを受けてのことである。

●承先生は、「齋藤筑後守記念碑の書体について」という文章の中で、

「碑文は書家だけの字ではありません。撰文、書写、石刻という工程を経て、碑は完成されますが、もし書の角度から見るなら、それを拓本にした姿もまた楽しみです。いつかこの碑文が拓本にされたらどんな書風になっているでしょうと、そのことを想像して、この文章をピリオドにします。平成廿三年十月三十日」(『近世初期文芸』第28号)

と書かれている。この文章に斎藤氏は気付いて、連絡を下さったのである。承先生の御都合で、8月の末か9月の初め頃、酒田の上日枝神社へ行って、記念碑の拓本を採ることになった。

■拓本を採る

■「齋藤筑後守記念碑」 承春先 謹書