汲古書院と長澤規矩也先生

汲古書院 出典:『ウィキペディアWikipedia)』
汲古書院(きゅうこしょいん)は、日本の学術出版社である。主に日本古典・古典中国文学の学術研究に加え、文献学・書誌学の出版・販売を手掛ける。発足に大きく関わった長沢規矩也の「著作集」を始め、2001年より『後漢書』の全訳書(全19冊)を刊行中である。
中国からの古典・学術図書の輸入をしていた大安の活動を引き継いでいる。なお同じ性格を持つ出版社に研文出版がある。

●今日、汲古書院の『図書目録 2012.04』が届いた。280頁のボリュームである。前表紙ウラに、長澤規矩也先生の「和刻本について」の一文が載っている。長澤先生は、漢籍の和刻本の複製本をたくさん出版され、私なども研究上、大きな恩恵を蒙った。

●私は、長澤先生には、法政の学生時代から、大東急記念文庫の御所蔵本調査などで御指導を頂いていた。卒業後も、漢籍の書誌学や図書館関係では、大変な御配慮を賜った。しかし、私は、汲古書院からは、1冊も本を出して貰っていない。本を出す時、長澤先生には、1度もお願いをした事が無かった。しかし、長澤先生は、他の出版社に対して、「深沢を宜しく」と依頼していて下さった、と伺った。それは、長澤先生御他界の後である。

●そう言えば、恩師・重友毅先生に対しても、自分の本の出版に関して、お願いをしたことは、1度も無かった。

汲古書院『図書目録 2012.04』