埴原正直伝記研究 刊行

●昨日、山梨県甲斐市の雨宮正英氏より、『駐米大使 埴原正直――生誕135年 没後77年を記念して――』(A4版、126頁、雨宮正英編集、平成23年9月1日発行、非売品)を拝受した。埴原正直の見事な伝記である。

●本年2月、甲斐市の雨宮氏から1通の手紙が届いた。郷土山梨の大先達埴原正直の伝記を調査しているが、私(深沢)のHPを見たら、飯田龍一氏・飯田義一氏のことが出ている、その住所が埴原正直と関係があるらしい、というもの。それから、何回か遣り取りをして、私は、歴史上の人物の伝記研究に関して、調査の徹底をお願いした。その結果が、本日、目の前にある。

●著書の表紙には、
『駐米大使 埴原正直――生誕135年 没後77年を記念して――』
「山梨に生まれ、明治・大正期の日米外交に尽くした栄光と波乱を解き明かす by Masahide Amemiya」とあり、下の部分に、「Little Hani Small Hanny」とある。

●埴原正直(はなはら まさなお)は、明治9年(1873)山梨県に生まれ、明治30年東京専門学校(早稲田大学)を卒業、外交官試験合格、アメリカ大使館勤務、大正12年(1923)駐米大使となる。

●雨宮正英氏は、同郷の偉大な外交官・埴原正直の伝記が殆ど知られていないことに着目して、その調査を開始された。早稲田大学国会図書館をはじめ、御子孫の方々にもお会いして、丁寧で徹底した調査をされ、その成果として、大量の記録と原物の写真を収集・公開された。

●埴原正直の法名は「顕揚院殿雄心正直日功大居士」である。妻ミツは、飯田義一の二女である。法名は「芳寿院釋慈徳信女」ある。本書の「46、埴原正直の人物像から学ぶこと」を読む時、著者の埴原正直に対する、絶大な尊敬と敬愛を思わずにいられない。歴史上の人物の伝記作成は、この思い無しには、良い成果は挙がらないだろう。著者の姿勢に心から敬意を表する。

★本書の詳細→http://www.ksskbg.com/sonota/shin.htm

■『駐米大使 埴原正直――生誕135年 没後77年を記念して――』



■駐米大使時代の埴原正直 大正12年(1923)2月19日撮影、同書より