久し振りの 牛が淵

●昨日は、久し振りに、井関隆子の屋敷のあった、千代田区九段・番町の辺りを散策した。九段坂を下って坂下の交差点を渡った、右側の角にりそな銀行九段支店がある。ここが「井関縫殿守」の屋敷であった。交差点の手前の左の角は、「水野監物」の屋敷であった所で、現在は北の丸スクエアとかいう大きなビルになっている。このビルは、以前は長期信用銀行だったと思う。

●実は、私は、このビルの屋上に上がらせて頂いたことがある。もう30年も前だと思う。井関隆子の伝記調査をしていて、井関家の屋敷跡(当時は、多分協和銀行だった)を写真に収めるには、このビルの屋上しか撮影場所はない。カクカクシカジカの理由です、と書類を出して、特別に許可をもらった。屋上の防護用手摺の外に出なければ撮影出来ない。私は、腰にロープを巻いて、守衛さんが2人で引っ張って守ってくれた。当時はニコンFでモノクロであった。ヒトはそこまでやるかッ、とか、病膏肓に入るの類、とか言うだろうが、私はやった。

●清水門から田安門までの牛が淵を廻って、千鳥ケ淵・半蔵門まで、江戸城の石垣や濠を観察した。この辺り、九段南・三番町には、井関家と親戚の、服部九十郎や野田市左衛門の屋敷もあった。半蔵門は2人の警官が立っていて、柵の中には入れなかった。

●グランドアーク半蔵門の会場で、「旗本夫人からみた江戸」と題して、90分間お話させて頂いた。50名ほどの方々が、私の拙い話を熱心に聞いて下さった。最後に、今年の京都大学の入試には、『井関隆子日記』のどの部分が出題されたのか、と質問された。とても、嬉しい質問であった。感謝。

■九段坂下 りそな銀行九段支店  ニコンD300

■北の丸スクエア もと 長期信用銀行 この屋上から、協和銀行を撮影した。

■田安門

■牛が淵

半蔵門