高老者賞 受賞

●〔こうろう〕【功労】=国や社会の発展などのために大きな功績をあげた努力。文化――者。

■国のため家のためにといそしまば 子のこの子までいやさかえなむ

鈴木重嶺は、門人に請われるままに、このような歌を贈っている。この歌をもらった山崎林之助がどのような人物かは、現在未詳であるが、しかし、彼は、その書を掛軸にして、床の間に掛け、生涯を国のため、人のため、家のためにと一生懸命に勤しんだことであろう。まさに功労者にふさわしい一生ではなかったかと想像される。

●それに引替え、私のこれまでの生き方を振り返ってみると、全てが、人のためというよりも、自分の目的の為に生きてきたように思われ、その点で、私は、何か後ろめたい思いがしている。こんな生き方をしている私に対して、あなたは、年老いた今も、よく頑張っているね、褒めてあげますヨ、と言って、綺麗なクリスマスのリースを贈って下さった先生がいる。まさに、高老者賞だと思って、心から感謝申し上げる。身に余る光栄である。

■美しいリース。北海道で育てられた、ひとつひとつの小さな花びらが、ひしめいて、後期高齢者の心を癒してくれる。