斎藤家御位牌修復報告書 天保〜弘化

●本日、仏像文化財修復工房の松岡氏から、如儡子・斎藤親盛の御子孫、斎藤家の位牌修復の御報告を頂いた。第4回目のものである。これで、斎藤家の位牌修復は全て完了した。有り難いことである。

●私が、斎藤豪盛氏の依頼を受けて、仏像文化財の修復工房をあれこれさがし始めたのは、昨年の2月である。昭和女子大学の文化史学科の先生におたずねしようとも思ったが、東京神田に事務所があり、工房の本拠が新潟県田上町にあり(斎藤家初代・光盛は越後の出身である)、しかも山形の米沢にも連絡所がある、仏像文化財修復工房の松岡誠一氏に白羽の矢を立てた。斎藤家は山形の長井市である。このように地理的に縁のある関係は無いだろうと思ったからである。以後、松岡氏は、新潟・長井間を何回も往復され、斎藤家の大切な位牌を、心を込めて修復して下さった。

●修復にあたっては、菩提寺の僧侶を招いて、一基一基、脱魂法要をし、修復修了後にも入魂の法要をして仏壇に納めた。また、この間、他界された方もあり、その関係で新たに作成した位牌もある。このようにして、斎藤家の仏壇は、平成の大修復を完了させた。如儡子・斎藤親盛を研究してきた私としても、このような有り難いめぐり合せに感謝せずにいられない。斎藤豪盛氏と松岡誠一氏に謝意を捧げる。

●さらに、今回、第7代・親盛の孫・斎藤一葉(松寺院)の墓石が須賀川で発見されたのである。これで、私の斎藤親盛伝記研究も、再調査を要することとなった。研究者としては、このような僥倖は、そうそうあることでは無いであろう。

■斎藤家御位牌修復報告書 天保〜弘化