季刊 『銀花』 休刊

●季刊『銀花』が、2010年2月25日発行の、第161号・2010年春号で休刊になった。1970年(昭和45年)春創刊、蔵書票・珈琲・発禁本・和紙・私刊本・・・、毎号、毎号、心の和む雑誌であった。私は、毎号求めた訳ではないが、書店でぱらぱら繰って、かなりの号を持っている。

●巻末の「萌芽帖」「書物雑記」も楽しかった。私は、平成4年(1992)に『省艸印譜』を刊行した。篆刻家・冨樫省艸氏の作品集で、限定30部の私家版である。和装本で、匡郭も丁付も全て木版刷、印影は手押しで、中国・西玲印社の印泥を使用、印文は伝統的な活版印刷。30部の献呈先は厳選した。国会図書館・美術館・博物館・芸術大学・主要国立大学図書館・主要私立大学図書館等である。書評等のために新聞・雑誌等には寄贈しなかった。ただし、1誌のみ、特異な書評で定評のあった、『銀花』のみに贈った。紹介してくれる事を期待したが、採り上げられなかった。しかし、編集部からは和紙の丁重な礼状が届いた。私にとっては、この季刊『銀花』に関する、特別な思い出である。

■■季刊『銀花』の最終号・161号・表紙

■■第161号に付された「散華」井崎正治「私の輪」

■■『省艸印譜』表紙

■扉

■第39 の印影

■奥付 第5号 私の頂いたもの。「伍」は木版。