井関隆子 幕末1000人 に入る

●大石学監修『ビジュアル 幕末1000人』(2009年12月25日、世界文化社発行)に、井関隆子が入っていた。「龍馬と維新の群像 歴史を変えた英雄と女傑たち」として、幕末の主要人物をピッアップしてまとめたもの。

1、坂本龍馬をめぐる人々
2、薩長と勤皇倒幕の志士
3、徳川家と幕臣、朝廷
4、新撰組草莽崛起
5、会津藩奥羽越列藩同盟
6、幕末最後の藩主
7、幕末の異能者

この7項目に分けて、それぞれの分野で活躍した人々を取り上げている。その合計が千人という事であろう。

●井関隆子は、「3、徳川家と幕臣、朝廷」の中に「幕臣を支えた女性 10名」として取り上げられている。その10名とは、1 勝海舟の妻・たみ、2 榎本武揚の妻・多津、3 小栗忠順の妻・道子、4 大島圭介の妻・道、5 井関親興の妻・隆子、6 山岡鉄舟の妻・英子、7 川路聖●の妻・高子、8 徳川慶喜の妾・お芳、9 徳川慶喜の女中頭・お須賀、10 徳川慶喜の祖母・一橋直子。

●この10人である。井関隆子については、次のように説明している。
「幕末の政情を日記に綴った 井関隆子 いせきたかこ 【1785〜1844年】 旗本・庄田安僚の娘。初め大番組の松波源右衛門に嫁いだが離婚し、のち納戸組頭を務めた旗本・井関親興の後妻となる。和歌や文学にすぐれ多くの著作を残した。江戸城中の噂や風聞を書きとめた『井関隆子日記』は、幕末史の貴重な史料となっている。」 

●隆子は、今、私が目の前の事を記していると、廻りで見ている人々は、意味の無い事をしている、と思うかも知れないけれど、100年500年の後には、この大江戸の様子を伝えた文章として、きっと後世の人々のために役立つだろう、と言っている。隆子がこの世を去って165年、日本の歴史は、彼女の記録を貴重なものとして利用し始めている。

■■『ビジュアル 幕末1000人』

■■幕臣を支えた女性 10人

■■幕末の政情を日記に綴った 井関隆子