出村 実英子 織展 ― 寂 光 ―
●出村実英子氏の染織の作品展 ―寂光― が 千疋屋ギャラリーで開催される。出村さんは、昭和女子大で私が卒論指導した教え子である。クサギ(臭木)の実だけで染め上げた、エメラルドグリーンが入ったような青色、クサギの萼だけで染めた、緑がかったグレイ色、などなど、真っ白な絹糸を、自然の色彩に染め上げて、織り上げてゆく、まさに、自然のおくりものを、やさしく作品に創り上げる。そんな世界のようである。古都奈良で活躍する、出村さんの東京での作品展は、これが最初ではないか。できれば、拝見したいと思っている。
■出村 実英子 織展 ― 寂 光 ―
2009.9.21(月)〜9.26(土)
10:30〜18:30(最終日 〜17:00)
SEMBIKIYA 千疋屋 ギャラリー
東京都中央区京橋1−1−9 (ブリヂストン美術館前)
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透過性のある布が好きです。
繊細な糸の集合によってできる布は、
華奢でありながら力強い。
心で感じた闇や風、
光や空気などの、
さまざま心象風景を、
糸に託しています。
細い一本一本の糸が
それぞれに小さな仕事をして、
それらが集まったときには
必ず大きな仕事をしてくれると信じています。
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●教え子も少なくないので、現在、諸方面で活躍している。短歌・小説・服飾・デザイン・放送・出版・教育・研究・馬術・・・。私が特に何かを指導した訳ではないが、卒業後、御自分で研鑽努力して道を切り拓かれた。とにかく、このような便りがあると嬉しい。