抜歯

●このところ、『浅井了意全集』の『可笑記評判』の再校を進めているが、どうにも、左下の歯が痛くて集中できない。3日ほど前に、いつも、お世話になっている板倉歯科医院へ行き診てもらった。義歯の下の歯根が残っていて、そこが炎症を起こしているので、この歯は不要のものゆえ、この際抜きましょう、とのこと。それで、本日、10時40分、抜歯した。その痕を縫って下さった由。明日、洗浄して、少し日にちをおいて処置するとのこと。

●私は、小さい頃の我がままが祟って、歯には困っている。前歯は揃っているので、一見良さそうであるが、奥歯は全滅に近い。今日、つくづく思ったが、歯科の治療の中では、抜歯が最も大療治ではないかと、素人考えであるが、そう思う。

●実は、大学4年の卒論の追込みの頃、確か12月の晦日に近い頃、当時、渋谷駅近くに下宿していて、卒論の原稿を書き始めると歯が痛くなった。映画を観たり、寄席の落語を聞いている時は痛くない。えいッ、と歯医者へ行って、抜いて下さい、とお願いして、2本位いっぺんに抜いた。歯医者さんは、本当に宜しいンですか? と何度も確認して、患者の要望通りに抜いた。原稿に集中は出来たが、今思えば、ムチャをしたものだと、自分でも思う。

■■板倉歯科医院