89歳の笠間先生

●昨日は、川越新宿の笠間先生をお見舞いに行った。私の都合で少し遅れてしまったが、『芸文稿』第2号をお届けして、見て頂いた。本来なら、先生には執筆メンバーの1人として、御参加頂く予定だった。この会の発足時の会員であったが、直後に体調を崩して御入院、そのまま治療を続け、現在も快復に努めておられる。

●先生は、日本文学研究会の発足時の実行委員の1人でもある。昭和28年(1953)、この会の機関誌『文学研究』は創刊された。会の顧問は、西尾実重友毅・近藤忠義・片岡良一・永積安明・西郷信綱・田中允の諸先生、常任委員は、小田切秀雄・小原元、実行委員は、市川通雄・大窪教海・小沢良衛・笠間愛子・菅原一記・高橋辰久などのお名前が並んでいる。

●『文学研究』は、第95号を平成19年(2007)に発行して、これを終刊号とし、研究会も解散した。50余年間の研究活動に参加され、多くの俳諧関係の御論文を発表された笠間先生である。

●先生は、ベッドの上で、毎日の出来事や、思ったこと、考えた事などを、小さなノートに記しておられる。もう、10冊以上になっていた。これまで研究されてきた俳諧関係のことも整理され、やがて、論文執筆の時に備えたいとも申しておられた。私に、協力できる事があったら、何でも致します、と申し上げて辞去した。

■■『文学研究』第1号、昭和28年(1963)7月5日発行

■■『文学研究』第1号、発刊の趣意、役員名簿

■■『文学研究』第95号、平成19年(2007)4月1日発行