印刷博物館 → 東京都美術館

●今日は、朝早く家を出て、まず、江戸川橋印刷博物館へ行き、要件を済ませて、久し振りに美術の森へ廻った。久し振りに、現役時代なみの活動をしたら、ヘトヘトに疲れた。

●昨年、教え子の飯沼さんに誘われて、トッパン印刷博物館の企画展「ミリオンセラー誕生」を見学に行った。何気なく2、3冊の図録を求めたところ、何とその中に『可笑記』の版本の写真があるではないか。早速、閲覧願を出して、調査に出かけた。無刊記本と12行本の取合本であったが、有り難かった。

●その後は、地下鉄で上野へ。東京都美術館で開催中の、第54回『東洋書芸展』を鑑賞した。知人の石川清玉さんが案内を下さったので、久し振りに書の展覧会を拝見させてもらった。

●破体書の第一人者・松本筑峯先生は「黒牛生白犢」黒牛白犢を生む。吉は必ずしも吉でなく、凶は必ずしも凶ではないという、中国古代の故事によるという。「黒牛」は金文、「生」は草書、「白犢」は隷書。卒寿を迎えられた先生の書は、誠に堂々として、ただ、そこに在る、という存在感を感得させてくれた。

●松本先生の御指導を頂いている、石川清玉さんの作品は「落花驚蝶夢」であった。この展覧会には、中国や韓国の招待書家の作品も出品されていて、見ごたえのある書展であった。謝々。

■■印刷博物館


■■第54回東洋書芸展

■■松本筑峯 「黒牛生白犢」

■■石川清玉 「落花驚蝶夢」

■■中国書家の作品

■■韓国書家の作品