如儡子(にょらいし) の末裔

●昨日、長井市の斎藤輝利氏から宅配便が届いた。山形名産の「ラ・フランス」である。早速、賞味させて頂き、その美味にひと時を楽しんだ。有難い事である。研究者としての幸せをかみしめた。
●斎藤輝利氏は、仮名草子作者、如儡子・斎藤親盛の御子孫である。私は、大学2年の時、法政大学の図書館で、『徳川文芸類聚』第2巻に収録されていた『可笑記』を読み、その歯に衣着せぬ文章に魅せられ、これを卒論に選んだ。以来50年近く、この作品とその作者の研究に従事して今日に及んでいる。
●その間、田中伸氏や野間光辰氏の研究もあり、作者の出自も明らかにされ、私も作者研究を進めてきた。如儡子の生れた酒田市にも何回も行き、晩年の約15年間を過ごした、福島の二本松にも何回も足を運び、御子孫の斎藤家の長井市にも伺い、如儡子の位牌にも巡り会った。
●作品研究は、ほぼ終わっているが、伝記研究は、まだまだ、やらなければならない事が多い。しかし、これは、私も、まだ、死んだ訳でもなし、思考力も体力も残っているのだから、これから、纏めればよい。
●そんな、状況のの中で、如儡子・斎藤親盛の御子孫の輝利氏から頂いた、ラ・フランスを賞味することのできる幸せ、それを、しみじみ、かみしめているのである。