道を拓く ギリシャと欧州 ――村田奈々子氏の評論――

●昨日は、夜おそく帰宅。今朝、朝日新聞の昨日の夕刊の文芸批評欄で、村田奈々子氏(法政大講師)の「ギリシャと欧州の「共犯関係」」を読んだ。ギリシャギリシャと言いながら、私は、古代ギリシャと近代ギリシャのことを、何も知らないで、ギリシャの経済破綻、総選挙後の連立問題、再選挙、などのことを報じられるままに、観察していた。

●今回の村田氏の短い評論は、古代ギリシャと近代・現代ギリシャの関係を考える上で、まさに、目から鱗の内容だった。早速、日本記者クラブにおける、村田氏の講演を聞いた。4月25日、15時〜16時30分、「著者と語る『物語 近現代ギリシャの歴史 独立戦争からユーロ危機まで』」。司会、テレビ朝日川村晃司氏。1時間30分くらいであったが、実に新鮮で感動的な講演であり、充実した質疑応答であった。全く未開拓と言っていい、この分野に挑戦し続けた、村田氏の探究心に対して、敬意を表する。

●観光旅行でギリシャへ行き、パルテノンを見て、オリンピアの競技場を訪れ、デルフィーの遺蹟に感動はした。そして、ハンドメイドのヴィーナス像は買って帰ったが、古代と近代・現代のギリシャに関して、全くの無知であった。村田氏の講演を拝聴して、納得すること山の如し。

朝日新聞、5月15日、夕刊

■日本記者クラブ での講演