懐かしい 賛育会病院

●今、テレビでも新聞でも話題になっている、60年前に出生直後に取り違えられて、別々の人生を歩んだ2人の男性、2つの家族、複雑な思いになる。生活環境の異なる2人の人生、60年後に明らかになった、病院のミス。しかし、母子家庭で育てられた男性は、母親はできることを精いっぱいやってくれたし、2人の兄も可愛がってくれた、と育てられた家庭に感謝しているのが、とても人間的で感動した。
●ところで、墨田区の賛育会病院は、錦糸町駅から押上へ行く途中にある産院としては大きくて、設備が整った病院である。大きい病院だから、今回のような、取り違えられるという事も発生したのだろう。実は、私の姉が横川橋に居た関係で、私の妻の出産は、この賛育会病院だった。当時、私は千葉の新検見川に住んでいたが、姉の近くのこの病院にお世話になった。
●私の一人息子は、私に似ず、理系の頭。本を読んでも、私より早い。小学生の頃、国語を教えていた時、息子が泣き出した。教材は狂言の『附子 ぶす』である。笑っていいのに、なぜ泣くか。尋ねたら、だって、お父さん、くどいんだもん・・・。この時、息子と私の、俊敏さと愚直さを痛感した。しかし、今更、DNA鑑定でもないだろう。
■賛育会病院