91歳と92歳 の人生

●昨日は、川越の笠間先生をお見舞いし、久し振りに、長時間、先生と語り合うことができた。先生は、現在92歳。とてもお元気で、法政の大学院を出られてからの、教育と研究の足跡を、明晰なお言葉で語って下さった。笠間先生は、川越女子高の教諭として、就職され、そして定年退職された。つまり、人生の全ての職場は1つの女子高であった。これは、稀有のケースであり、人の一生の上に輝く勲章であろう。先生は、芭蕉をはじめ、蕪村・一茶の研究でも大きな業績を残された。高校の教室は研究の場、として授業に情熱を傾注された。車椅子で語られる、先生の現在は、幸せいっぱいのものだった。

●帰宅して、テレビ新聞をみたら、BS―TBSで「90歳を生きる」キーンドナルドを放送していた。2時間であったが、素晴らしい人生を伝える内容であった。その中で、キーン氏は、91歳の今、一番幸福な自分を思っている、と、しみじみと語っておられた。
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●キーン ドナルド(1922年6月18日 - )は、アメリカ合衆国出身の日本文学者・日本学者。日本文学と日本文化研究の第一人者であり、文芸評論家としても多くの著作がある。日本国籍取得後、米国籍での氏名 Donald Lawrence Keene を改め、日本氏名はキーン  ドナルドとカタカナで表記。  (ウィキペディア より)
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●昨日は、お二人の、大先達にめぐりあい、こちらも幸せになった。91歳、92歳という御高齢に達し、今の自分をみて、幸せだ、と思える人は、そのような充実した歩み方をしてこられたからであろう。そうでなければ、この充実感は確認できないものと思う。見事な人生である。

●私の、これからの生き方を申し上げたら、笠間先生は、「深沢さん、まだまだ、大丈夫ですヨ、頑張りなさい」と励まして下さった。

■『ドナルド・キーン自伝』中公文庫

川越女子高等学校